サミュエル・イェシュルン・デ・メスキータ。
オランダの美術家で、版画家・画家として19世紀末~20世紀前半に活動。
ユダヤ人のメスキータは、ナチス・ドイツによってアウシュヴィッツ=
ビルケナウ強制収容所に送致され、ガス室でその生涯を閉じました。
そのメスキータ展が開催されていると知り・・・
東京ステーションギャラリーにて鑑賞して参りました(*´∀`*)
美術学校の教師としても活動していたメスキータ。
教え子の版画家・エッシャーや、ヤープの友人たちは作品のいくつかを
救い出し、戦後彼の回顧展を開き、彼の業績を伝えようと努めました。
今回の回顧展は、日本で初めて開かれたメスキータ展なのです!
彼は主に木版画が有名なのですが、エッチングやリトグラフ、水彩画、
デッサンなど多岐に渡る作品を世に送り出しました。
また、染物や雑誌の表紙、挿絵のデザイナーとしても活躍されました。
アムステルダムのアルティス動物園の動物、異国的な植物や花などを
作品のモチーフとし、肖像画(とりわけ自画像)も素晴らしいのです♪
メスキータ作品の最大の魅力は、木版画ならではの力強い表現。
強烈なコントラストを生かした大胆かつ装飾的な画面は、強い印象を与えます。
個人的に強く印象づいた作品は【頭蓋骨と自画像】という作品でした。
木版画は白黒なのですが、彼の髭が白くなっているのがわかるのです。
メスキータが静かに老いを受け入れているイメージで、鑑賞していて
とても不思議な感覚になりました。
(撮影禁止エリアの作品だったので画像はございません)
とても素晴らしい作品多数のメスキータ展、声を大にしておススメ致します♪
彼の感性、表現力に驚かされます!是非とも足を運んでみてください!
(20190708YK)