MUCA展レポート・第3弾!今回がラストとなります(*´∀`*)
トリを飾るのはステンシルアートが有名なあの天才アーティスト!

【 Banksy 】バンクシー

 

イギリスを拠点とする素性不明のアーティストです(*^ω^*)
路上芸術家、政治活動家、映画監督、大学名誉教授という沢山の肩書をもつ彼は
どうやら1974年生まれらしい、という事がわかっています。
彼の政治的および社会的批評の作品は世界中の街路・壁・橋などに描かれており
ストリートグラフィティの写真や複製を販売していない為、彼の公共の「展示品」は
定期的に転売され作品の大多数はそれらが描かれていた壁などが取り外されています。

 

写真左:我らの不法侵入を許したまえ
写真右:汚された油彩画

バンクシーは反戦をテーマにした作品も多く手掛けております。
手を合わせる少年のアートは直接的には物理的な空間への侵入を指すように思えますが
これは比喩的な意味も含んでおり、社会的・政治的な境界や規範への侵入、あるいは
精神的な領域への侵入を暗示している可能性があります。
『 汚された油彩画 』という作品も穏やかな日常とは対極にある兵器が美しい農村に
投入されようとしており、戦争が如何に非現実的で嫌なものなのかを表現しています。

上の写真はウェルカムマットとライフジャケットの展示です。
こちらのマットは地中海のビーチに打ち上げられたライフジャケットの布地を使い
手縫いで製作されています。
中東や北アフリカからライフジャケットを装着し、ようやくギリシャ(欧州)まで
渡って来た難民女性が作るマットに「Welcome」という文字を刺繍したこの作品は
難民=社会的弱者を歓迎するメッセージなのかもしれません。
バンクシーのその発想力に驚かされました。

ブレット・ホール・バストという彫刻作品です。
古典的伝統芸術に風穴を開ける、という意味が込められているそうです。
刺激的で皮肉めいた表現が如何にもバンクシーらしい、という作品ですね(。-∀-)

 

2018年のサザビーズ・ロンドンでの落札直後にシュレッダー付きのフレームによって
切り刻まれ⼤きな話題を呼んだバンクシーの作品『 Girl with Balloon(風船と少女)』
後に『 Love is in the bin〈愛はごみ箱の中に〉』です。
予想外の形で生まれたパフォーマンスアートは一瞬にして芸術史に残る作品となり、
破壊ではなく創造された作品として世界の注目を集めました。

資本主義についてはバンクシーが長年批判の対象にしてきたテーマです。
アートを商業化する美術オークションも批判の対象であり
「アートはお金持ちだけのものではない」「アートはお金儲けの道具ではない」
というバンクシーの一貫したメッセージを突き付けた作品ではないでしょうか。

美術展のラストを飾るに相応しいアーティストはやはりバンクシーですね(*^ω^*)
東京会場は6月2日まで開催されておりますので興味がおありの方は是非とも
足を運んでみてはいかがでしょうか。
面白さもあり、深く考えさせられる作品もあったMUCA展。
有意義な時間を過ごすことが出来るのでとってもおススメですd(≧∇≦)b

(20240527YK)